2023.07.09 08:59アンニュイとスピリチュアルラジオを聴いていたら、懐かしい曲が流れてきた。「雨音はショパンの調べ」昭和の終わり頃、この人が大好きでよく聴いていたことがよみがえってきてくれた。あの時代、「アンニュイ」というフレーズがキャッチーにもてはやされ、思考の浅い会話を交差させている若者風俗文化が浸透していた。その先端にいたのが、小林麻美だったように受けとめている。そんな、浮遊感...
2023.05.28 07:54心を亡くす 社会人になって、貫いている想いのひとつに、この言葉を使わないことを決めています。 それは、「忙しい」。 入社して間もないころ、当時の先輩に、この言葉が口癖のような人がいました。この言葉をまるで己を纏うバリアのように使い、周囲からの細かい要件があっても話しかけずらい雰囲気を意識して作っているような、そんな印象を受けたものです。 20代前半...
2023.05.22 12:57バリー・ホワイト「愛のテーマ」 早朝にRadioをオンにし、FMから流れてきてくれたのが、この曲。 喧騒のない静寂な朝の光が射す空間。瞬時に特別な彩りに染められてしまう。 この曲は私が小学生の頃、7歳年上の従兄が愛聴していたという耳の記憶がしっかり残されている楽曲。これは大人が愉しむ音楽なのだと、子どもの手が届くはずのない、遠い存在の音楽であり、子供心による確かな憧れ...
2023.03.27 11:26ぎこちない男 相手が発する言語の一語一句から漏れるサインを見逃すことなく、敏感に空気を読み解くことができるスマートな男性。それが大人のパスポートを得ている証なのかな、と投げかけてみた。 すると、親友の彼女はこう返答してくれた。「でもね、ぎこちない男も好きよ。ホテルやレストランなどでのエスコートはスマートに、でも、手をつなぐとか愛を語る時は、ぎこちなく...
2023.03.26 00:54ずるいあっちを向いてずるいなぁと振り返るこっちを向いたらやっぱりずるいなぁを見つけてしまうずるいなぁを映してしまった鏡には周囲人の笑顔ばかりが描かれていた罪の痛さは自分だけが感じるもの自分の罪は誰のものでもなかった
2023.03.24 19:58ランチに駆け抜けて行った、たしかなもの。 ある日のランチ時間でのこと。 斜め後ろの席の男女カップルが交わし合う、マスク越しの活発な会話が否応にも耳に入ってきてしまう。 就職のこと、バイトのこと、ゼミのこと。 その内容から、大学生であるという容易な推測が脳内で整理できた。そして、会話はこんな展開に入っていった。「あたしのような真面目な人を探してね」「あたしのような真面目な人じゃ...
2022.04.05 04:45ジンクスと占い ジンクス。 よく使う語である。米国を起源とし、縁起の悪い物事を指す言語なのだが、一般には善悪に限らず縁起を担ぐ対象となるすべての事象に対して使われるようになった。 人は、多かれ少なかれ、何かしらのジンクスを保有しているものだ。そしてそれは、しがらみとなって身に纏わりついてくるものでもある。私も内面をシビアに整理すれば、ジンクスからのしが...
2022.03.26 10:36一番最初に学んだ愚行「忙しい」「バタバタしてる」そのようなワードの主張で身の回りを覆い被せて、まるでバリアーを張るが如く立ち居振る舞う輩を仕事現場で見かけることがある。前職でも、ごく身近な存在の先輩、同僚にそのような者がおり、若造であった自分はその感覚に嫌悪感を抱えるようになっていた。私に面倒事を持ちかけないで!楽に仕事したいんだ!バリアーを張ることで、そん...
2022.03.25 23:06どうしても、それを望むなら 「この人と親しくなれたらいいな」 人は、出会いの第一印象の時点で、目前の対象者を「振り分け」できる能力が備わっているという。 この人とは親しくなりたい、この人とは距離を置いたほうがいいなど、瞬時の判断能力により対象人を種々のカテゴリー内に分けてしまえるのだ。よくウマが合う、合わないという表し方で、他者との相性に勝手論を投じることがある。...
2021.12.24 07:38待ち合わせ場所 かつて、誰かと会う約束のために待ち合わせを行った場所がある。それは幾つもあるように思えて、記憶に残ってくれているのは、ほんの数箇所の場所だけ。 今日、その中のひとつに数えられる場所の前を偶然通過し、私は軽く会釈をしながら通り過ぎた。「あ、ここで私を待ってくれていたんだ」 街には、待ち合わせの名所と呼ばれる場所がいくつか存在する。JR駅の...
2021.09.23 18:37「芸術は特別なことじゃない」宣言 昭和の時代が終わりを迎えようとしていた頃、友人から「アートのグループ展を企画しているんだけど一緒に参加しない?」と声をかけられた。 当時私は学生。翌年に百貨店での新社会人生活をスタートさせることが決まったばかりであった。 グループ展を企画した友人は、私を含め総勢12名の面々を集めていた。私以外は全員社会人の20代独身男女で、各々の職業は...