2021.06.29 03:27『童話作家』は、あなたにさよならを言われた日 「グレープ」というデュオユニット、憶えているだろうか。 50代半ば以上の年齢層であれば、『精霊流し』『無縁坂』という代表的な楽曲がすらすらと脳内を奏でてくれる人の多いだろう。しかし、1976年の解散間近に発表した『童話作家』のメロディが、それらの次に流れ出てこれる人は、よほどのファンという括りで表されるものである。 ...
2021.06.28 13:22手放した先に「過去に貰った手紙の中で、目に触れるだけでも辛くなってしまうようなものはありませんか?」 遠方に暮らす友人からのメールに、そんなメッセージが含まれていた。 なんでも、今この時期に、そのようなものを手放し、心身ともに身軽になって変化を選ぶことが大事であるということが、頂いたメールの核心となるメッセージのようだ。「ああ、確かにある...
2021.06.27 05:41ランチに駆け抜けていった確かなもの 今日のランチ時間のこと。 斜め後ろの席の男女カップルが交わし合う、マスク越しの活発な会話が否応にも耳に入ってきてしまう。 就職のこと、バイトのこと、ゼミのこと。 大学生であるという容易な推測が脳内で整理できた。 そして、会話はこんな展開に入っていった。「あたしのような真面目な人を探してね」「あたしのような真面目な人じゃないと、結婚式には...
2021.06.27 05:16一番美しい青春 彼女との出会いは、中学一年生の時。 クラスメイトであり、偶然にも咳が隣同士になってからは、一段と親しく話を交わし合うようになっていった。中学時代は3年間通してクラスメイトであり、不思議にもその間数回隣の席同士になったことがある。 高校は別々の学校に進学することになったのだが、共通の友人を介しながらよく顔を合わせる、変わらぬ友人同士であっ...