純子さまへ

最近、車の中で聴く音楽にちょっとした異変が生じている。

洋楽一辺倒であった趣向から、これまで無条件で耳に触れてこなかったジャンルの音楽を、少しずつではあるのだが受け入れるようになってきている。

これは、年齢を重ねることで得られる「角丸」現象のひとつであるのだろう。だって今日なんか、「よこはま・たそがれ」を暫し聴いていたのだから・・・。20歳の頃の自分が、今目の前に現れたら、思いっきり罵られたことであろう。

なぜ「よこはま・たそがれ」なの?山口洋子なの?については、また別の機会に触れることとする。


大橋純子。

私よりも、ひと世代上のヴォーカリストで、北海道夕張市出身。この方のヴォーカルの魅力に、今漸く気付き、たどり着いている。

彼女には、2大シングル・ヒット曲があり、そのひとつ「たそがれマイ・ラブ」。阿久悠作詞、筒美京平作曲という、昭和歌謡の鉄板というべきヒットメーカーによる作品であり、この曲は、ジャパニーズ・ポップスの中で上位一桁ランキングに入れるべき名曲であると感じている。

出々しのメロディ「♪ いまは夏〜」。

このたった五文字を染め上げた特異な音階、旋律に、作者・筒美京平氏の音作りの魂が重く注がれているのが伝わってくる。私は、この5文字のメロディだけで、何杯もの飯をおかわりできる。そして、それを大橋純子という類まれなヴォーカリストのメディアを介して世に放つというプランニング力。クリエーターとして、これを組み立て、成し遂げたことは、最上の快感であったことだろう。

もう一曲のヒット曲は、「シルエット・ロマンス」。来生えつ子作詞、来生たかお作曲で、これもまたよく出来た秀逸な曲だ。

そして、彼女は、言葉の発音の美しさにも大きな魅力がある。日本語でも英語でも、女性が発する言葉が持つイントネーションから、艷やかさ、伸びやかさ、奥深さ。どこをとっても、異性である自分をうっとりと跪かせてしまう説得力に包まれてしまう。そんな極致に誘ってくれるヴォーカリストは、極めて少ない。そこに、大橋純子の声があるだけで、目の前の色んな難しいことが解決してくれるような、そんな力を持つのだから。


現在の彼女は、調べてみたら何と病気療養中とのこと。

公式ホームページに、詳細が記載されていた。


ぜひともステージに復帰されて、生の彼女の声をこの耳に収めたい。

音楽ジャンルにおける、今一番の私の願い事だ。


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